授業づくりの考え方

で、具体的に何をしたらいい?

英語の授業を変えていきたいという思いをもっているとして、具体的に何をしたらよりよい授業になっていくのでしょう。ただ単に英語を話させればいいと思って授業をすると、きっとすぐに崩壊に向かいます。様々なスキルと考え方の上によい授業はでき上がっていくものなので、時間がかかるかもしれませんが、一つ一つ積み上げていきましょう。

では、必要なことを書き出してみますね。普段の授業づくりで考えていますか?または、そのスキルをもっていますか?やっている、できていると思うものにチェックを入れてみてくださいね。

<単元・1時間の考え方編>
□ 教科書全体を読んで、どのような内容を教えるか確認している
□ テストまでに授業が何時間あるか確認している
□ テストまでにどこまで進めればよいかを確認している
□ 単元の最後に何ができるようになっていればいいか考えている
□ 単元の終末にどのような活動を設定するか考えている
□ 終末の活動でどの程度できればよいか基準を考えている
□ 終末の活動に向けてどのような練習を組むか考えている
□ 終末をイメージして単元の導入を考えている
□ 必要な単語をどのように導入し身につけさせるか考えている
□ 教科書本文をどのように扱うか考えている
□ 単元で出てくる文法をどのように扱うか、教えるか考えている
□ 重きを置く表現とそうではない表現を考えている
□ 重きを置かない表現はどこでフォローアップするか考えている
□ 1時間ごとに何ができればいいかを考えている
□ 1時間の構成を考えている
<スキル編>
□ 教室中に届く声で話すことができる
□ 生徒にとってわかりやすく話すができる
□ 一時に一事の指示を出すことができる
□ 教室全体を見て、誰がどこで何をしているかを把握することができる
□ 説明を最小限にして、デモンストレーションで伝えることができる
□ 授業が展開していくきっかけとなる生徒を見つけることができる
□ 生徒同士の声をつなげる投げかけや切り返しをすることができる
□ 生徒たちがやりたくなる、やってみたくなる問いかけができる
□ 「わかりましたか?」と聞かずに理解を確認することができる
□ 単語のフラッシュカードを素早くめくることができる
□ 単語や音読練習で生徒をノセるリズムを作ることができる
□ 英語を話すことへの抵抗を軽減する空気を教室に生み出すことができる
□ 生徒のチャレンジを観察し、気長に待つことができる
□ 生徒に自分の考えを持たせる時間を与えている
□ 生徒が必要だと感じるリピート練習をすることができる
□ 話す活動時に生徒の言葉を3種類取り上げることができる

ざっと考えて書き出してみただけでもこれだけあります。全てにチェックが付きましたか。例えば、「単元・1時間の考え方編」の項目全てにチェックが付いたとしても、スキルに一つもチェックがつかなければ、当然よい授業とは言えないでしょう。逆もまた然り…。よい授業とは

教材の力(単元・1時間づくり)×教師の立ち振る舞い(スキル)×生徒の力

だと思っています。どれかが100でも別のどれかが0なら0になりますね。だから一気に授業改革はできません。ある程度時間がかかるのを覚悟して、一つ一つ積み上げていくんです。それぞれのポイントを学び、楽しく力がつく授業に変えていきましょう。