アクティビティ

ITAって知ってる?

ITAって聞いたことありますか?Information Transfer Activityの頭文字をとったものです。教科書の本文を扱うとき、このInformation Transfer Activityがとっても有効なのです。ちょっと準備は必要ですが、ぜひこのActivityを活用してみてください。

日本の英語の教科書は文法ベースでできています。そのため、文法を身につけること(正確に表現すると、文法構造を理解してテストで問題を解けることですかね)に焦点が当たってきました。なので、目標とする文法を活用するActivityはたくさん紹介されてきました。教科書本文を扱うときでも、文法事項を抽出してActivity化することが多いように思います。だから、教科書本文の理解をねらった授業になると、途端に解説して本文を音読するみたいな感じになりがちです。公開授業でも、教科書を扱ったものはほとんど見ません。•••これは、わたしの周りだけでしょうか。

このInformation Transfer Activityはその解決策の一つです。Information Transferなので「情報」を「移送」する活動な訳です。ちょっと具体的に見てみましょう。New Horizon English Course 1のUnit 5のPart1,2はこんな英文で構成されています。

<Part 1>
Josh   : This park is usually quiet, but it’s very crowded today!
Asami : Do you often come here?
Josh   : Yes. I jog with my dog around the pond.
Look! Meg is by the bench.
Over there. The bench under the tree.
Asami : Oh. Hi, Meg! Nice yukata.  I like your hair, too.
Meg   : Thank you.
Josh   : Where’s Kaito?
Meg   : Look at the people on the stage.
The boy in the black yukata is Kaito.

<Part 2>
Asami : Josh, you’re good at dancing!
Josh   : Thanks. I like dancing.
           Come on, Asami. Let’s dance together.
Asami : Umm. No, thank you.  I’m not good at dancing.
Josh   : Don’t be shy. You can do it!
Asami : OK.
Josh   : Oh, I’m hungry. Let’s eat something.
           I want to have yakisoba, fried noodles.
Asami : That’s a good idea. I’m thirsty, too.  I need some juice.

みなさんなら、この本文をどう理解させますか。

会話文なのでリスニングをさせてもいいかと思います。どちらにしてもどんな内容の会話文なのかを理解するためのActivityを考えましょう。例えば、こんな2つのActivityはどうでしょう。

本文に合うようにイラストを並べ替えるActivityです。本文の意味がわかれば並べ替えることができます。一字一句全てが理解できていなくても概要を捉えることができればできる活動なので取り組みやすいです。

 

こちらの方が難易度は上がります。本文からイラストの吹き出しに合うように語句を抜き出します。まさに、Transferしていますね。教師が単に解説したり、日本語訳を考えたりする以外の方法で理解を促すことが可能になります。どんなITAが可能かは少しずつシェアしていこうと思います。